金沢大学脳神経内科

研究・業績

寄附講座 認知症先制医学講座 Department of Preemptive Medicine for Dementia

 社会の急激な超高齢化と認知症の人の急増は大きな社会問題となっています(Fig. 1)。医薬保健学総合研究科 脳老化・神経病態学(脳神経内科学)研究分野では研究の中心に脳老化及び認知症の問題を据え、地域における疫学研究・臨床研究から、一分子レベルでの病態解明、治療・予防法開発研究、臨床や地域での治療・予防法介入試験に至るまで広範囲な研究を行っています。さらに研究を推進するため、2019年4月1日、リコー未来技術研究所の寄附講座として、認知症先制医学講座を開設しました。

 本寄附講座においては、プレクリニカル/軽度認知障害(MCI)段階での認知症の早期診断法、特に脳磁図(MEG)に焦点を当てた研究開発を行い、その基盤として当地域において継続中の認知症地域コホート研究(なかじまプロジェクト研究)の充実を図ります。

1. 研究の概要

 研究内容は以下の2点です:

(1) 認知機能低下を予測・早期発見するための方法としての脳磁図の研究開発

(2) 認知症地域コホート研究「なかじまプロジェクト研究」の充実

2. 教育の概要

認知症先制医療の研究開発、確立、実践において、中心となって活躍できる人材を育成します:

(1) 質の高い認知症地域コホート研究の実践を通じた人材育成

(2) 認知機能低下を予測・早期発見・予防のための方法、特に脳磁図の研究開発に関する人材育成

3. 期待される効果

 本寄附講座は、地域認知症コホート研究に基づく研究開発や人材育成を通じ、超高齢社会における認知症対策、特に、認知症予防や認知症に優しい地域社会の構築に貢献します。特にMEGについては、エイジングに伴う認知機能・脳機能低下の予測・早期発見のツールとしての有用性を確立します。

 脳老化・神経病態学(脳神経内科学)研究分野及び本寄附講座における研究により、認知症のプレクリニカル/MCI段階における早期診断マーカー及び予防・治療のための介入法の確立を通じ、認知症/MCIの発症を遅らせ、その結果、地域において認知症/MCIの有病率が減少することが期待されます(Fig. 2)。

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