血漿アミロイドβの測定が、レビー小体病におけるアルツハイマー病理合併を示唆する有用な血液バイオマーカーとなることを解明した研究成果が国際学術誌『Parkinsonism and Related Disorders』のオンライン版に掲載されました。
小野賢二郎教授、篠原もえ子准教授は、昭和大学脳神経内科学の村上秀友教授らとともに、血漿アミロイドβの測定が、レビー小体病(LBD)におけるアルツハイマー病理合併を示唆する有用な血液バイオマーカーとなることを世界で初めて明らかにしました。LBDではおよそ半数にアルツハイマー病理を合併し、アルツハイマー病理合併LBDは非合併LBDに比べて認知症の合併が多く予後不良であると言われています。アルツハイマー病理の検査にはこれまでアミロイドPETや脳脊髄液アミロイドβの測定が必要でしたが、本研究によって血液検査で簡便にLBD患者さんのアルツハイマー病理合併の有無を判定できる可能性が示されました。本研究成果は、2023年5月13日(米国東部時間)に国際学術誌『Parkinsonism and Related Disorders』のオンライン版に掲載されました。
Noguchi-Shinohara M, Murakami H, Sakashita Y, Mori Y, Komatsu J, Muramatsu D, Hikishima S, Ono K
Plasma amyloid-β biomarkers are associated with Alzheimer’s disease comorbidity in Lewy body disease
Parkinsonism and Related Disorders 111 (2023) 105445