アルツハイマー病の新規治療薬 レカネマブ の作用機序の一端を解明した研究成果が国際学術誌『Nano Letters』のオンライン版に掲載されました。
小野賢二郎教授、ナノ生命科学研究所 の中山隆宏准教授は、昭和大学薬理科学研究センターの辻まゆみ教授らとともに、アルツハイマー病(AD)の発症原因と考えられているアミロイドβタンパク質(Aβ)の凝集体に、新規根本的治療薬である抗アミロイドβ抗体レカネマブが結合していく様子を、高速原子間力顕微鏡(高速AFM)で捉えることに世界で初めて成功しました。本研究によりレカネマブの臨床効果の機序の一端が明らかとなり、将来、ADを中心とする神経変性疾患の更なる新規根本治療薬の開発につながることが期待されます。本研究成果は、2023年5月4日(米国東部時間)に国際学術誌『Nano Letters』のオンライン版に掲載されました。
Watanabe-Nakayama T, Tsuji M, Umeda K, Oguchi T, Konno H, Noguchi-Shinohara M, Kiuchi Y, Kodera N, Teplow DB, Ono K
Nano Lett. 2023 May 4. doi: 10.1021/acs.nanolett.3c00187. Online ahead of print.