金沢大学脳神経内科

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硬膜移植後Creutzfeldt-Jakob病の拡散強調画像について、プラーク型と非プラーク型では画像所見が異なることを示した研究成果がJournal of the Neurological Sciences誌のオンライン版に掲載されました。

硬膜移植後Creutzfeldt-Jakob病(dCJD)は病理学的にプラークの形成を伴い非典型的な経過をとるプラーク型と、CJDとして典型的な経過をとりプラークの形成がみられない非プラーク型に分けられます。
今回我々は、CJDサーベイランス委員会に登録されているdCJD症例の拡散強調画像を解析し、非プラーク型とプラーク型では高信号のパターンが異なることを示しました。
非プラーク型では、硬膜の移植部位と同側で高信号がより明瞭に認められ、経過で急速に大脳皮質全体に拡大していました。一方、プラーク型では発症初期には異常信号が認められず、経過で高信号は大脳基底核や視床に限局していました。
これらの画像所見の相違はプラーク型と非プラーク型のプリオン株の違いによると考えられ、視床や大脳基底核に限局した拡散強調画像での高信号はプラーク型dCJDの早期診断に有用と考えられました。

Sakai K, Hamaguchi T, Sanjo N, Murai H, Iwasaki Y, Hamano T, Honma M, Noguchi-Shinohara M, Nozaki I, Nakamura Y, Kitamoto T, Harada M, Mizusawa H, Yamada M.

Diffusion-weighted magnetic resonance imaging in dura mater graft-associated Creutzfeldt-Jakob disease.

Journal of the Neurological Sciences, Published online: 12 August 2020

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