重症筋無力症患者で測定される抗アセチルコリン受容体(AChR)抗体価が連動して上昇する現象を経験することありますが、その背景については明らかではありませんでした。岩佐Drらを始めとする当教室員や公衆衛生学の中村教授の協力のもと、個々の患者さんの抗AChR抗体価の変動を一元化して表す方法を考案し、その経時的なパターンと感染症発生動向調査から得られた各感染症の流行パターンについて統計学的に処理をおこなったところ、抗AChR抗体価の変動パターンはマイコプラズマおよびインフルエンザの流行パターンと関連することが明らかになりました。
Iwasa K, Yoshikawa H, Hamaguchi T, Sakai K, Shinohara-Noguchi M, Samuraki M, Takahashi K, Yanase D, Ono K, Ishida C, Yoshita M, Nakamura H, Yamada M.
Time-series analysis: variation of anti-acetylcholine receptor antibody titer in myasthenia gravis is related to incidence of Mycoplasma pneumoniae and influenza virus infections.
Neurol Res. 2017 Nov 24:1-8. doi: 10.1080/01616412.2017.1407021. [Epub ahead of print]