神経内科ニュース

アルツハイマー病のアミロイドβ蛋白(Aβ1-42)が凝集する過程を世界で初めてビデオ撮影し解析した研究結果が、米国科学アカデミー紀要Pro Natl Acad Sci USAのオンライン版に掲載され、金沢大学からプレスリリースされました。

アルツハイマー病のアミロイドβ蛋白(Aβ1-42)が凝集する過程を世界で初めてビデオ撮影し解析した研究結果が米国科学アカデミー紀要Pro Natl Acad Sci USAのオンライン版に掲載され、金沢大学からプレスリリースされました。本研究は、当科と金沢大学バイオAFM先端研究センター 、UCLAとの共同研究の成果です。
本研究では、世界最速の高速原子間力顕微鏡による観察で、Aβ1-42の凝集・線維形成様式には「直線型」と「らせん型」の2種類に加え、両者の間で構造変換(switching)する「ハイブリッド型」があること、この構造変換現象は凝集環境によって影響を受けることを世界で初めて明らかにしました。
Aβ凝集構造のダイナミックな変化とその制御を明らかにした本研究の成果は、アルツハイマー病の治療・予防法開発につながるものです。

Takahiro Watanabe-Nakayama, Kenjiro Ono, Masahiro Itami, Ryoichi Takahashi, David B. Teplow, and Masahito Yamada
High-speed atomic force microscopy reveals structural dynamics of amyloid β1–42 aggregates
Proc Natl Acad Sci U S A. 2016 May 9. pii: 201524807. [Epub ahead of print]

本研究は、読売新聞、日本経済新聞、朝日新聞、北國新聞、北陸中日新聞等で紹介されました。
 
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