家族性アミロイドポリニューロパチー (FAP)は変異型トランスサイレチンが線維状構造を持つアミロイドを形成し、全身の諸臓器に沈着することで機能障害を引き起こす疾患です。
当教室の高橋 良一Drらは、高齢発症のFAP患者にジフルニサルの内服による治療を行い、自律神経症状が改善し、栄養状態の指標であるmodified BMIが維持されることを明らかにしました。その成果がJournal of neurological sciences誌 (IF = 2.439)のオンライン版に掲載されました。
石川県は熊本県、長野県に次ぐFAPの第3の集積地であり、他の集積地と比べ高齢に発症するという特徴があります。高齢の患者様は肝移植の対象とならないことが多く、そうした患者様を対象とした内服治療の開発が期待されています。
Takahashi R, Ono K, Shibata S, Nakamura K, Komatsu J, Ikeda Y, Ikeda T, Samuraki M, Sakai K, Iwasa K, Kayano D, Yamada M.
Efficacy of diflunisal on autonomic dysfunction of late-onset familial amyloid polyneuropathy (TTR Val30Met) in a Japanese endemic area. J Neurol Sci, 15 July 2014 (on line)