7月7日 島啓介Drが第10回高安賞 優秀論文賞を受賞しました。
高安賞は、高安病の発見者としてその名を世界に遺す高安右人先生を顕彰するために平成15年度から設置されました。
教室の島啓介Dr、山田正仁教授を中心とする研究グループは,先端医学薬学研究センター 松成一朗部長らと共同で,早期のアルツハイマー病患者81名と,健常ボランティア267名について、脳の画像検査(MRI、PET)を行い、さらに脳脊髄液の異常などとの関係を調べました。その結果、早期のアルツハイマー病では、海馬領域に萎縮がみられるタイプ(68%)ばかりでなく、萎縮がないタイプ(20%)、“後部帯状回”という領域が萎縮するタイプ(12%)があることがわかりました。後部帯状回萎縮タイプは、若い患者が多く,その部位に高度の糖代謝低下があり、脳脊髄液中のタウ蛋白(脳障害の指標)が高いことを見出しました。この成果は、Neurobiology of Aging誌(IF=6.634)に掲載されました。
Shima K, Matsunari I, Samuraki M, Chen WP, Yanase D, Noguchi-Shinohara
M, Takeda N, Ono K, Yoshita M, Miyazaki Y, Matsuda H, Yamada M.
Posterior cingulate atrophy and metabolic decline in early stage
Alzheimer's disease. Neurobiol Aging. 2012;33:2006-17.
本論文が第10回高安賞 優秀論文賞を受賞しました。