金沢大学脳神経内科

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MM2型孤発性Creutzfeldt-Jakob病(sCJD)の臨床的特徴を明らかにし、MM2皮質型sCJDの診断基準案を提案した論文がJournal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatry誌に掲載されました。

ヒトのプリオン病は、その原因から原因不明の孤発性、プリオン蛋白(prion protein: PrP)遺伝子変異を伴う遺伝性、医療行為や食品から感染した獲得性の3種類に分けられます。その中で最も頻度が多く、わが国のヒトプリオン病の約3/4を占める孤発性Creutzfeldt-Jakob病(sporadic Creutzfeldt-Jakob disease: sCJD)は、PrP遺伝子多型と異常PrPのタイプによって6型に分類されます。典型的な病像を呈するMM1型やMV1型は、WHO診断基準等を用いて診断が可能ですが、それ以外の型は非典型的病像を呈し、現在の診断基準ではしばしば診断が困難です。我が国に多い非典型例はMM2型で、MM2型はその病理学的な特徴からMM2皮質型とMM2視床型に分けられます。MM2皮質型は経過が遅く、認知症以外の神経症候の出現が乏しいという特徴があり、WHOの診断基準では診断が困難です。今回、我々はMM2皮質型が頭部MRI拡散強調画像で皮質に限局した高信号病変を高頻度に認めることやそれらの特徴を含んだ新しい診断基準案を提案し、その診断基準案は感度77.8%、特異度98.5%であることを報告しました。MM2視床型についてはその臨床的特徴を報告しましたが、特異的な臨床所見を見出せず、診断基準案を提案するに至りませんでした。

本研究成果は、現在臨床診断が困難なMM2型sCJDのより早期の臨床診断に有用であると考えています。

Hamaguchi T, Sanjo N, Ae R, Nakamura Y, Sakai K, Takao M, Murayama S, Iwasaki Y, Satoh K, Murai H, Harada M, Tsukamoto T, Mizusawa H, Yamada M.

MM2-type sporadic Creutzfeldt-Jakob disease: new diagnostic criteria for MM2-cortical type.

Journal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatry, Epub ahead of print.

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