神経内科ニュース

アルツハイマー病のMRI診断のためのDARTEL計測を楔前部と海馬を関心領域として用いて最適化した小松Drらの論文がAmerican Journal of Neuroradiology (AJNR) 誌に掲載されました。

MRI上の脳容積の計測法としてDARTELによるボクセル単位形態計測(VBM)があり、アルツハイマー病の画像診断に用いられています(DARTEL-based VBM)。当科の島啓介らは、早期発症のアルツハイマー病では海馬領域よりも後部帯状回や頭頂葉に萎縮が目立つことを報告しました(Shima K, et al. Neurobiol Aging 2012;33:2006-2017))。今回、小松Drらは松成教授(埼玉医大核医学)らの指導のもと、年齢ごとの対照群を設定しアルツハイマー病診断のためのDARTEL-based VBMを最適化しました。その結果、関心領域として従来から用いられてきた海馬領域に加えて楔前部を用いた時にアルツハイマー病診断の精度が最高となることなどが明らかになりました。この成果はMRIによるアルツハイマー病診断の精度を高める方法を提供するものであり、American Journal of Neuroradiology (AJNR) 誌に掲載されました。

Komatsu J, Matsunari I, Samuraki M, Shima K, Noguchi-Shinohara M, Sakai K, Hamaguchi T, Ono K, Matsuda H and Yamada M

Optimization of DARTEL Settings for the Detection of Alzheimer Disease.
American Journal of Neuroradiology February 2018, DOI: https://doi.org/10.3174/ajnr.A5509
 
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